【読書】エンジニアリング組織論への招待

読んだ本

概要

先が見えないという不確実性と向き合い、見積もりやコミュニケーションコストなどを下げていく組織論について書かれた本です。

なぜ読んだか

去年の夏頃に途中まで読み進めたのですが、当時の私からは難しく、挫折してしまいました。

エンジニアとして2年間仕事をしてきて、知識が増えてきたので、そろそろ読めるかもしれないと思い、読みました。

学んだこと

不確実性とは?

曖昧さによってはっきりしていないもの。

  • 不確実性コーン

不確実性が徐々に下がっていく図のこと。

個人(思考のリファクタリング)

  • 認知の歪みを減らす
  • 分からないことは調べるしかない
  • 情報の非対称性による認知の歪みを減らす

情報の非対称性とは、片方の人は知っていて、もう片方の人が知らない状態。

この本を読み進めていく上で、とても重要なキーワードだと思います。

1:1(メンタリング)

  • ペアプログラミング
  • 障害時ハンドリング
  • 自立型人材を作る(HRTの考え方)
  • 聞き方について(人を動かす なども参考になりそうだと感じました)
  • 心理的安全性と責任の図(コンフォートゾーン・ラーニングゾーン・無関心ゾーン・不安ゾーン)
  • ジョハリの窓
  • 行動に注目する
  • SMARTな目標を立てる

1・2年目に会社で先輩から教えてもらってきた内容が多く、見直して常に考え続けないといけないなと感じました。

チーム(アジャイルなチーム)

不確実性マネジメント(アジャイル開発のプロダクトでのテクニック)

一つ一つの内容は全て把握しきれていないため、もう一度読みたいです。

技術組織の力学とアーキテクチャ(生産性が高い状態にする)

悪い組織は、悪いシステムを作り出していくという法則。

コミュニケーションを積極的に取ることが重要だと感じました。

技術的負債の正体

技術的負債は見ることができない。(マーティン・ファウラーwww.martinfowler.com)

見ることができないため、エンジニアと非エンジニアの間で非対称性が生まれる。

開発コストの見積もりを可視化することで、ある程度認知の歪みを解消することができる。

コンウェイ作戦

ビジネスモデルと組織構造、アーキテクチャ三者が一致していれば、組織の情報処理能力は向上する。

しかし、一致していない場合、企業活動は多くの取引コストがかかるようになる。

コンウェイの法則では、悪い組織構造が、悪いアーキテクチャを導いていく。

そこで、積極的な組織設計やコミュニケーション設計をビジネス戦略に基づいて行うことで、アーキテクチャ自身をより良いものに変えていく。

感想

良い組織構造を作っていくことは、経営・エンジニアリング全体を良くしていくことに繋がることを学びました。

技術的な知識が増えていくと、時間をかけてきれいなコードを書くことができるようになるので

ビジネス要件を満たしても、技術的負債が増えていくのでは楽しくないと思うこともあったのですが

機能開発の速度やコードの複雑性の観点から技術的負債を可視化し、ビジネスの観点と紐付けていく必要があることを学びました。

私は2年間エンジニアをして、きれいなコードはだいぶかけるようになりました。

機能を実装する能力は身につきましたが、組織の中で適切な能力を発揮したり、周りとのコミュニケーションは、改善点がたくさんあると思っています。

この本に書いてある内容を定期的に見直し、自分だけでなく、組織全体が最も力を発揮できる環境にしていきたいと感じました。