【読書】ファンベース
読んだ本
- 作者: 佐藤尚之
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/02/06
- メディア: 新書
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ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにして(ベースには、土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方だ。
企業はビジネスのやり方をひっくり返す必要がある。ファンである既存のお客さんを優遇し、情報を最初に知らせるべきだ。自社に対して時間とお金を費やしてくれている人に、「あなたは大切な方です」と知らせよう。
新規顧客に目を向けるのではなく、既存の顧客に対してどのようにリーチすべきかを書いた本です。
学んだこと
ファンについて
ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」 と、この本では定義したい。
・少数のファンが売上の大半を支えている。 ・つまり、今いるファンを大切にして彼らのライフタイムバリュー を上げていくことは、収益の安定・成長に直結する。
ちなみに、「ファンの数を増やし資産化する」のではないことに注意してほしい。資産化するというと「ファン・コミュニティの参加人数を増やす」みたいな「数」の発想になる人がいるが、ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている価値を支持している人」だ。短期施策や単発施策で気づいてもらった「価値」に対する「好意」を積み重ねていくことが必要だ。
また、ファンは全体の20%程度、その中でもコアファンは4%程度で、パレートの法則に従っていることを学びました。
ファンの支持を強くするための3カ条
- その価値自体を、アップさせること → 「共感」を強くする
- その価値を、他に代えがたいものにすること → 「愛着」を強くする
- その価値の提供元の評価・評判を、アップさせること → 「信頼」を強くする
オーガニック・リーチ
「自分の言葉」が周りの類友や友人に届くことを「オーガニック・リーチ」 と呼ぶ。
この本で「人のつながり」に深く触れていく枚数はないが(興味ある方は『ウェブはグループで進化する』を読むことをまずオススメする)、人は、類友=「強いつながり(強い紐帯)」の人( 5 ~ 15 人程度) と、そこに準ずる「弱いつながり(弱い紐帯)」の人( 50 ~ 500 人程度) とつながって生きている。
ファンがオーガニックなオススメをするきっかけを作る。言いたくなるような状況を作る。言いやすくなるような環境を作る。
企業内部の信頼
少々ショックな調査結果がある。世界最大のPR会社エデルマンの調査によると、日本人は世界で一番「自分が働いている企業を信頼していない」国民だそうである。
外部の方の信頼を得る前に、まず信頼は社内の内部からも集めないといけないことを学びました。
また、信頼を数値化する為にNPS調査をして9, 10の数値の割合から、信頼度を割り出すこともできることを学びました。
感想
顧客の声を聞くことの重要さ
本の中にもありましたが、コアファンの声を聞くことは、とても重要だと思いました。
また、使っていて人に進めたくなるようなサービスを目指していきたいと感じました。
自然な成長
本の中で、オーガニック・リーチという言葉がとても好きでした。
不自然に広告などのプロモーションを行なってユーザに嫌な印象を与えるのではなく、自然に浸透していくようなサービスを目指したいです。
本で紹介されていた読みたい本
明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)
- 作者: 佐藤尚之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/05/20
- メディア: 新書
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- 作者: ポール・アダムス,小林啓倫
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2012/07/26
- メディア: 単行本
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- 作者: デイヴィッド・ミーアマン・スコット,ブライアン・ハリガン,糸井重里,渡辺由佳里
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2011/12/08
- メディア: 単行本
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グランズウェル~ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (Harvard Business School Press)
- 作者: シャーリーン・リー,ジョシュ・バーノフ,伊東奈美子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/11/17
- メディア: 単行本
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