【読書】イノベーション・スキルセット

読んだ本

イノベーション・スキルセット?世界が求めるBTC型人材とその手引き

イノベーション・スキルセット?世界が求めるBTC型人材とその手引き

なぜ読んだか

Designship2019でBTC人材についての話があり、田川さんの本を読みたくなり、即購入して読みました。

1日で一気に読んで、まずは概念的な部分の理解をするために本を読みました。

目次

  • 第4次産業革命の読み解き
  • イノベーションを加速する人材像
  • BTCトライアングルとデザイン
  • BTC型人材へのファーストステップ
  • デザイン駆動形プロジェクト

イノベーションを起こすために必要なスキルをBTC(ビジネス、テクノロジー、クリエイティビティ)という考え方でまとめた本。

エクスペリエンスを生み出すデザインの仕事は、体験が重要になっていく昨今でますます重要になっていく。

そのため、全てのビジネスパーソンやエンジニアがデザインを学び、活用することは重要になる。

本書では、デザインを「課題解決のためのデザイン」と「スタイルやブランドをつくるデザイン」の2つに整理して、どのようにデザインを身につけることが良いのか、入門書として書かれている。

第4次産業革命の読み解き

産業革命の歴史から、現在の世界がどうなっているのかについて記載されていました。

イノベーションを加速する人材像

イノベーション人材とオペレーション人材という言葉が定義されていました。

  • イノベーション人材: 変化の時代に求められる、新しい価値創造をすることができる人材
  • オペレーション人材:ルールを守り、仕組みに乗っ取る。企業を回していく上で優れたオペレーション人材が必要不可欠

オペレーション人材が増えすぎた結果起きる減少について、以下の本に記載されている。

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠

越境的新結合

今まではBT型のイノベータが多かったが、これからはイーロン・マスクなどに代表されるようなBTC型の経営人材が必須になっていく。

そもそも、イノベーションが起こるためには、「価値創造」と「社会浸透」の2つの要素が必要となる。(シュンペーター)

イノベーションを起こすために必要な論理的思考だけでなく、デザインを組み込んで「ユーザ視点」や「美意識」といった水平思考をできる必要がある。

越境人材を育てる

片足を自分が安心できる得意な領域に置きながら、片足は新しい分野に踏み出して、探り探り進んでもらう

スタートアップのような場所でBTCを泥臭くこなすことが最短距離でBTC型人材に成長する方法。

BTCトライアングルとデザイン

DesignをBusiness Design / Classical Design / Design Engineeringの3つのデザインに分類する。

デザイン思考

プロトタイピングの方法論に、より汎用性を持たせたものをデザイン思考と言う。

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

I派とWe派

デザインの歴史から生まれた「I派」「We派」の話から

物理世界のデザイン、デジタル世界のデザインの関係性についても記載されていました。

BTC型人材へのファーストステップ

エンジニアリングから「デザインに理解の深いエンジニア」を経由して「デザインエンジニア」になるためのステップ

プロトタイピング

まずはプロトタイプを自在につくるれるようになることが重要。

  • 考えるためにつくるプロトタイプ
  • 改善するためにつくるプロトタイプ
  • 人に物事を伝えるためにつくるプロトタイプ

まずはハードルを下げて、「スキル」というレベルではなく「リテラシー」というレベルを目指す。

プロトタイピング入門

  • スケッチ
  • ダーティプロトタイプ
  • テクニカルプロトタイプ
  • コールドモックアップ
  • ワーキングプロトタイプ
  • ビジョンムービー

センス

センスとは何か? → センスはジャッジの連続から生まれる

目の前の物事に対して「Yes/No」とジャッジをしていくことがセンスだと考える

センスのない人は、何もジャッジをしていない人ということになる

センスを磨くためのトレーニングも紹介されていました。

デザイン駆動形プロジェクト

ラフなロジックが事業計画へと高解像度化、プロトタイプはワーキングプロトタイプのような精度の高いものに進化していく。

進め方として抽象・具体のどちらにも偏りすぎないように考えていくことがコツ。

感想

Designship2019で聞いた内容を、体系的に学ぶことが出来ました。

デザインに対するリテラシーを上げられるように、センスを磨くトレーニングの部分を重点的に読もうと思います。