【読書】国富論 ーまんがで読破ー

読んだ本

国富論 ―まんがで読破─

国富論 ―まんがで読破─

 

  

概要

経済学の父とも呼ばれるアダムスミスの国富論を漫画で要点を書いた本です。

 

学んだこと

経済活動とは?

経済活動とは生産と消費の循環活動で、人々を豊かにするという理念と深い関わりがあります。この本では、豊かさ・富とは何か?についての考察が行われています。

300年も前から豊かさについての議論が行われているのは凄いなと思いました。

 

 

労働者階級

資本家たちの下で、働いている人たちのことです。

資本主義(=貨幣を利益の基準として活動する体制)では、労働者階級は貧困に困窮して、全体的な人類が豊かな暮らしができないため、利益が一部の人間に集中することは避けなければいけない事を学びました。

 

 

交換の原理

自分の求めている行動が相手の利益となることを説いて、自分の望む結果を得る。

パン屋や肉屋の情に訴えて食料をもらうのではなく、自分が働いて得たお金で交換している。

 

こんな昔から、交換の原理は相手ありきということが言語化されていたことを始めて知りました。

「与える人があたえられる」の本などは、このような考え方からきているのだと思いました。

 

 

豊かになるためには

資本主義の中で豊かになるためには、どれだけ他人の労働を支配・購入できるかで決まることを学びました。 

 

 

分業による弊害

労働者の作業がごく一部の単純作業の繰り返しに限定されると、全体が見えなくなり、問題解決のための理解力や工夫をこらす能力が自然と衰える。

知的な活動ができなくなり、豊かな感情や上品さがなくなり、不確かなものを嫌って、勇気を振り絞ることすら面倒くさくなってしまうことを学びました。

 

 

経済はどのような体系であるべきか

経済の発展経路を自然のなりゆきに沿わせるべき。

剰余生産物を増大していき、その剰余生産物で便益品や道具を開発・生産して、より豊かになっていく。

無理に産業や貿易を抑圧すると、上手く経済が回らなくなる。

 

エンジニアの知的生産術で学んだ、現在の作業を早く終わらせる手段を見つけて

剰余を生んでいき、生まれた剰余で新しいことを行う手法と近いのかなと思いました。

 

 

 

感想

分散が大事

権力や富などが、1つの物事に集中してしまった場合、全体を見たときに良いことはないと感じました。

 

ソフトウェアの分野では、アーキテクチャみたいなものかなと思いました。

責務が適切に分散されていることが、とても重要だということを学びました。

どのような物事でも、適切な分散を意識して考えられるといいなと思いました。

過ぎたるは猶及ばざるが如し