【読書】手塚治虫のマンガの書き方

読んだ本

学んだこと

マンガに必要な要素

「省略」「誇張」「変形」、この三つは、幼児画の特徴で……落書きの特徴で……そして、マンガの、すべての要素なのだ!

必要のないものを省き、必要なものを強く、そのために変形することがマンガの要素だと言うことを学びました。

ドラマなどもそうですが、誇張することでよりキャラクターが引き立つことを学びました。

マンガの本質

要するに、マンガは、欲求の映像的表現をするものだということをいいたいのである。

マンガのなかには、なにかしら、描いた本人の 煩悩 というか、モヤモヤの発散がある。それは、何度もいうように、気ままに思うがままに描くからである。そして、その欲求は、たいてい不満を含んでいる。その不満というのは、世間や、他人や、政治や、あるいは自分自身への不平がふつうなのだ。それらには、「こうなればいいのに」という自分の希望がくっついている。マンガはそれを描くのですよ。

マンガを描くにあたっては、欲求や、からかいの要素を忘れてはならないということだ。

マンガの本質について、手塚治虫さんは風刺と言っています。

風刺は古典落語でも漫才でも使われますが、社会への不満を風刺として表現するのはとても面白いなと感じました。

普段から社会への不満に対して真っ向から向かって解決しようとしている身としては、何かカッコいいなと思いました。

際立たせる

一般に、主人公にきわだった特徴のないマンガは、結局、どうも読者にアピールしないようである。

主人公およびキャラクターに対しては、キャラクターの個性が際立つように作る。

古典落語への理解

なにしろ、ぼくは先代の 金 馬 師匠のファンだったもので、古典落語は大好きだった。それで、「道具屋」とか「居酒屋」は、そらんじるほどよく聞いたものだ。そういえば、田河水泡さんも「のらくろ」を描く以前、落語の台本を書かれたそうだ。耳から聞いたお話は、だれでもよくおぼえているものだ。だから、落語を聞くことなどはその点、物語づくりのよい勉強になるだろう。

手塚治虫さんは、マンガだけでなく、物語がとても好きなんだろうなと思いました。

ハッカソンやプレゼンなども物語を伝える(ストーリーテリング)能力が求められるため、物語を作る能力を磨きたいなと感じました。

一貫していること

まるでいいかげんなことばかり描いているように見られるが、ただひとつ一貫しているのは、つねに人間関係の問題をあつかっているのだという気持ちである。「鉄腕アトム」は、人間対ロボットの 葛藤 であり、未来社会のばら色の生活でもなければ、科学万能の賛歌でもない。

もうひとつのぼくの作品に一貫したテーマは、「生と死」の問題だ。もっと簡単にいえば、「自分は死にたくない。死ぬのはこわい」ということでもある。学生のころ、医者を志したのもそのためで、生と死のテーマはいまでもぼくの心から離れない。

人間関係の問題と、生と死の問題には一貫してテーマを持っているという話でした。

人間の根本的な課題に対して向き合っているんだなと感じました。

物語を作る時に意識すること

具体的な書き方やトーンの塗り方などはよく理解できていないですが、マンガの本質的なところを書いていて、とても面白いなと感じました。

マンガは際立たせて伝えることができる特性上、人に説明する際にも伝えやすいツールの一つになっているのだと思いました。